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着床障害についてImplantation disorder

受精がうまくできずに妊娠しない方に対して、 体外受精や顕微授精はとても有効な治療法です。
「着床障害」とは顕微授精や体外受精でできた形態が良い受精卵(胚)を移植しても、繰り返して着床しない症状を言います。
着床の課程はとても複雑な上、着床しない原因は「胚側」、「子宮側」、もしくは「その両方」にある場合があり着床障害の原因をはっきりさせることはとても困難です。
着床障害の原因として以下のようなものが考えられており、様々な治療法があります。
胚側の原因
着床障害の原因として多いものに胚の染色体異常が挙げられます。しかし、胚の染色体異常を「治す」治療は存在しません。
着床しないことを繰り返したり、初期流産を繰り返す患者さんに対して、胚の染色体の数に異常がないかどうかを調べ、正常染色体胚を選んで移植する「着床前スクリーニング」という治療法が有効であるかどうか、現在日本で臨床研究が行われています。
母体側の原因
着床障害には以下のように原因があり、それぞれに治療が存在しますが、それらの治療を行っても着床しない患者さんがおられます。
- 子宮内膜ポリープ、筋腫、卵管留水腫、慢性子宮内膜炎
- 抗リン脂質抗体症候群、凝固能異常、自己免疫抗体異常
- ホルモン異常(高プロラクチン血症、甲状腺機能異常、黄体機能不全)
- 子宮内膜と胚のクロストークの問題
PRP療法とはPRP therapy
PFC-FD療法
PFC-FDとは…?
PFC-FDは、PRP(他血小板血漿)に含まれる「成長因子」のみを抽出・濃縮し凍結乾燥させたもので、体内の組織修復・治療などを促す因子濃縮物です。
ご自身の血液から、独自の技術で活性化させたPFC-FDを組成し活用する治療です。これによって子宮内環境を局所的にケアし、改善を促します。すでに、整形外科・歯科・皮膚科等、さまざまな分野でも使われ、効果が期待できるものです。患者さまひとりひとりい合わせた治療法です。
成長因子のはたらき
血小板に含まれる「成長因子」には、自己修復機能を促進するなど、子宮腔内の環境改善を期待できる「成長因子」が多数存在しています。

PFC-FD療法のメリット
・子宮内環境の改善が期待できる
・患者さまのお体に合った治療でアレルギーリスクが少ない
・室温長期保存ができるので急な治療スケジュール変更にも対応が可能
PFC-FD療法はわずか 2STEP
①採血量は49ml
②胚移植前に子宮腔内へ1~2回注入
着床率UPにつながる子宮内環境をケア
子宮内膜の厚さが7mm以下*の場合、胚が着床しにくいと言われています。PFC-FDを使用することにより、内膜を厚くする、炎症を抑えるなどの子宮内環境の改善が期待できます。
* 凍結融解胚の場合(新鮮胚移植の場合は8mm以下) Human Reproduction, Vol.33 pp. 1883-1888, 2018
ART治療スケジュール

PFC-FD療法が安心・安全といえる理由
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- 低刺激・低リスクで体にやさしい
- 患者さまご自身の血液を用いることにより、アレルギー反応や副作用といったリスクが少なく、添加剤や化学製品なども含まれておりませんので、体にやさしい治療といえます。
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- 痛みが少なく通院負担も最低限
- メスを使わず、痛みも少ない治療です。採血後、子宮腔内に注入するのみですので、ART治療に過度な負担をかけることなどはございません。
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- 長期保存を可能にした特許製法
- 独自のフリーズドライ加工技術(特許)により、約半年間の保管ができます。周期などタイミングが重要なART治療にも併用しやすいものです。
子宮内膜受容能検査(ERA)とはERA

近年では、着床障害の検査の一つとして「子宮内膜受容能検査(ERA)」が注目されるようになってきました。
「子宮内膜受容能検査(ERA)」とは、着床のタイミングが合っているかどうかを遺伝子レベルで調べる検査です。子宮へ着床する準備が整っている受精卵(胚盤胞)と、胚盤胞を受け入れる準備が整っている子宮内膜の両方のタイミングが合わないと、着床は上手く起こりません。子宮内膜受容能検査(ERA)によって子宮内膜の着床時期を確認することが、最適な胚盤胞移植日を決定するのに役立ちます。
検査方法
- 01融解胚移植を行う周期と同様にホルモン剤を使用し、内膜を調整します。
- 02黄体ホルモン剤使用開始後5日目に、カニューレという細いチューブ様の器具で子宮内膜の組織を少量採取します。採取にかかる時間は約5分です。組織採取には多少の痛みが伴います。痛みに弱い方は事前に鎮痛剤を処方します。(当日は性交不可・入浴不可・シャワー可)
- 03検査結果がでるまで2~3週間ほどかかります。
- 04検査結果が…
「着床可能(受容期)」だった場合:次周期以降で同じホルモンスケジュールで移植を行うとにより妊娠が期待できます。
「着床不適(非受容期)」だった場合:2回目のERA検査を行います。検査結果には次回検査時の子宮内膜採取のタイミングの指示が記載されています。再検査の結果を確認することで患者様個人の最適な移植時期を特定でき、次回以降の同条件の周期にて良質な受精卵を移植します。
※ERA検査は当院で治療中の方のみの受付とさせて頂きます
エマ/子宮内膜マイクロバイオーム検査(EMMA)とはEMMA

子宮内膜の細菌の種類と量を調べます、子宮内の乳酸菌割合を上げると着床・妊娠率が上昇します。
1回の検査で3つの検査を同時に調べることができます!
どんな検査?
- 子宮内膜の細菌の種類と量を測定し、バランスが正常かどうかを調べます。
- 子宮内膜の乳酸菌の割合は、着床・妊娠率に大きく関わります。
- 子宮内環境を改善する(乳酸菌の割合を上げる)ことにより着床・妊娠率が向上します。
このような方へ
- 着床しやすいように子宮内の環境を整えておきたい方
- 今後の治療プロセスで、自分の子宮内膜の状況を調べておきたい方
- 乳酸菌が優位でない場合には、適切な治療をご提案いたします。
アリス/感染性慢性子宮内膜炎検査(ALICE)とはALICE

慢性子宮内膜炎を起こす細菌を調べます、不妊症患者の30%が慢性子宮内膜炎に羅患しています。
どんな検査?
- 慢性子宮内膜炎は、細菌感染によって起こり、不妊症・不育症の原因となります。
- ALICE検査では、従来の方法では特定できなかった慢性子宮内膜炎の病原菌を検出いたします。
- 慢性子宮内膜炎は不妊症患者の約30%、習慣性流産や着床不全患者では約66%が羅患していると言われています。
このような方へ
- 体外受精をしたが、着床しない、または早期流産をご経験された方
- 慢性子宮内膜炎と診断されて、適切な治療をしたい方
- 検出された病原菌に対する治療に必要な抗生物質やプロバイオティクスをご提案いたします。
慢性子宮内膜炎についてChronic endometritis
慢性子宮内膜炎は、細菌感染等による子宮内膜間質への形質細胞(CD138陽性細胞)の浸潤を特徴とした疾患です。
まだ十分に解明されていませんが、形質細胞(CD138陽性細胞)内膜に炎症を起こしている可能性が考えられ、着床不全や妊娠初期の早期における流産の原因のひとつとして考えられています。
形質細胞とは、骨髄で作られる白血球の一種であるBリンパ球(B細胞)が成熟することによってできる細胞です。
正常な状態では、細菌やウイルスが体内に浸入すると、一部のBリンパ球が形質細胞に変化します。形質細胞は細菌やウイルスを撃退する抗体を作り出し、感染や疾患の発生を防ぐ役割をします。
慢性子宮内膜炎は、子宮内膜基底層に形質細胞が複数存在することが確認できれば、細菌感染によって内膜が炎症を起こしていることが分かります。そのため、形質細胞(CD138陽性細胞)を免疫染色することで、慢性子宮内膜炎の診断をすることが可能です。
